新人公演インタビュー

演劇倶楽部の新人とは、4,5月に募集され6月に締め切り。
その後4ヶ月に及ぶ厳しい訓練を経て9月初めて舞台に立つことになります。
そこにあるのは血、汗、涙。自分の中の溢れんばかりのやる気と情熱に立ち向かうことで
舞台に立つための知識を学んでいくのです!
なにはともあれ今年の新人とはとは!?
新人担当の数間優一氏、宮嶋美子氏に突撃してみました!!
純粋?頑固?
水谷(以下、水): 今年の新人さんはどのような人たちですか?
数間(以下、数): 今年の新人は純粋。素直。
宮嶋(以下、宮): それはよい意味でも悪い意味でもなんですけど。
数 :うん。こっちの言ったことはすべて「はい!」「はい!」で答える。だから良い方向に行く事もあるんだけど、そうでないときもあって、一度立ち止まってしまうと半端なく立ち止まる。
宮 :半端無いよね。すごく立ち止まるね。
水 :身動きがとれなくなって前に進めなくなる?という事ですか?
数 :全く進まないね。
水 :それでいて後ろにもひかない?
宮 :引かない!!頑として動かないんだよね。
数 :思考がね。
   そういうことが夏ごろから多々あって、だから常に「前向け前向け」と言ってた。
水 :新人訓練を経て新人はどう変わりましたか?
宮 :うーん。いろいろあったんだけど最終的に色んなことを経て4,5月に私たちが思った第一印象に
   戻ってきた気がする。
数 :それはみんなよい方向で自分らしさが出せるようになってきたって事だと思う。素直で、しかも人見知り
   な部分があったからなかなか同期同士でもしゃべることもしなかったけどね。
宮 :喋らないね〜!!びっくりするほど。
   メールとかしてるもん一人で。
数 :CDとか聞いてるもんね。
宮 :みんなでいるときにね。
数 :最近やっと、、かな。新人のときってやっぱり演技のことについてでも「人」として話をしちゃう。だから、互いの「芝居間の違い」イコール「人間として合わない、仲良くなれない」みたいな考え方を持っていた。だからそれは違うぞ!と話をして、最近やっと割り切れるようになったのかな。
水 :それでもそのなかで、しかもよい意味で入ってきたときの個性をなくさず。
数 :そうですね。すんなり個性を出せるようになってきたよね。
宮 :取り戻した。って感じするよね。
数 :これは進歩だよ。
例年と間逆!?
水 :なるほど。では逆にまだまだだなあと思うところってどんなところですか?
宮 :例年と間逆なんだろうけど、爆発力みたいなやつ。それぞれに小さい爆発はするんだけど、全員でドカ〜ンみたいなのが無い。
数 :全員ってのはないね。
宮 :1分しかないエチュードでコミュニケーションとるのに45秒かかったりするからね(笑)

宮 :今年の新人ってマイノリティー側が多いよね。
水 :メインではしゃぐというより1歩引いてという感じに?
宮 :うん。集まっちゃったよね。
数 :経験?
宮 :あ〜。(同感)
水 :え??
数 :人としての。
水 :人として??舞台にたつ人間としての経験じゃなく?
数 :そう。単純に。恋愛経験だとか。人のことは言えないけど、この子達まだまだ子供だなって。僕でさえもこの子達子供だなって思えちゃうもん。
宮 映画とか漫画とかで先生に呼び出されて「もう少し人と話すようにしたら?そうしたら色んな経験が出来るよ。」って本当に言われてそうな人たち(笑)
新人との距離感
水 :では、新人に教える際に気をつけていることはなんですか?
数 :距離感が全くわからない。僕が役者として彼らに話し掛けても何も響かない。何を言ってもキョトーンとしてる。で、こいつら何考えてるんだろうってこっちも訳分からなくなって。それから変えたんだよね。一人の人間として話すことによってようやく話せるようになって、そうすれば響くんだなぁと。
宮 :私たちが怒ったときさえも何も彼らに届いてない感じがしたね。何を怒られたのかわかってなかった。
水 :それは新人担当のお二人が、新人と同じ目線に立ってみるのに時間がかかってしまったと?
数 :いや。同じ目線に立とうとしなかった。というより、そういうことすら分からなかった。積極的なことが出来ない子達だっただけに、こちらが少し動いてみたらうまく回りだした。
「新人担当数間」なりの演出!!
水 :ではすこし変わって、新人公演の「演出」として大変だった、または気を使ったところは?
宮 :二人とも演出初めてだからね。
数 :どっちも演出したことないから出されたものに乗っかるだけだから、1から造られたものに意見を言う際にこれでいいのかなぁぐらいにしか言えなかった。それが大変だった。
数 :いままでの演劇倶楽部の新人公演の風潮として、無茶をするというスタイルが僕はあまり意味が無いんじゃないかと思ったんですよ。無茶できるところは無茶するべきなんだけど。せんかく台本があるんだから、魅せるべきところは魅せなさいという演出をした。だから客が見たらまだまだ下手な役者が芝居をやっている風に見えてしまうかもしれない。でもそれはぼくがやってしまって宮嶋には申し訳ないと思ったんだけど僕はこれが絶対ゆずれなくて。
宮 :それでも出そう!出そう!・・っていう感じだよね。
安売りしない!!
水 :見所はどんなところですか?
宮 :ココを見ろ!っていうところ以外のところを彼らは頑張っていたところかな。彼らは主張はやっぱりひそやかなんだよね、それでも何かを持っているんだよ彼らは。彼らは自分達を安売りしないんだよね。
数 :見せ場で自分を売るんじゃないんですよ。自分が喋らないところとかでひっそりやる。それは話を崩すとかじゃなくて、乗っかった上で。サボってないから偉いと思う。彼らの中で一連の流れは出来ているからそういうところも見て欲しい。
宮 :なんか、分かりやすくないからこそ探して欲しい。あれ見つけた!これ見つけた!!って。
数 :わかりやすい個性を出してないんですよ。出してる人もいるんだけど。
宮 :なんであんなに出し惜しみするんだろう?
水 :出し惜しみなんですか?
宮 :出し惜しみって言うか安売りしないっていう。プライドは高いよ。
数 :脇で細々としているのがすきなんだろうね。
水 :そういう中でも彼らの中に一つの大きな芯は通っているということですかね??
数・宮 :そうですね。
恥ずかし質問です。
水 :それではここでお二人から新人へメッセージを。
宮 :何それっ!!恥ずかしくない!?
水 :恥ずかし質問です。
数 :今までやってきた素直にやろうという姿勢はすごく良い所だし、出来るようになってきたところはすごく良くなってきてるから、最終的に舞台に上がったときは自信を持ってやってほしい。ギリギリまで自信ない自信ないと思っててもいいから、芝居が始まった瞬間に「やる!」ってなれる役者になって欲しい。
宮 :よく知らないけど、確実にここ数年の彼らの中で一番いい姿を見せれると思う。多分見ることが出来ないような姿を見れると思う。これに立ち会えたのはなんだかね、不思議な感覚だね。
数 :終わってみないと良くわからないけどね。
宮 :終わった後のことを言うと、その内気な部分で損することはいっぱいあるだろうから、それにも負けない「個性」みたいなものを発見できるといいな。新人公演終わったらね。 でもそこからまた楽しみだね。
数 :うん。今後彼ら自身の芝居観を見つけて欲しい。いままではただ僕の芝居観を押し付けてきただけ。時間はかかるだろうけど経験をつんで自分なりの解釈で伸びて欲しいし良い意味で染まらないで欲しい。この半年間などで染まりきって欲しくない。
最後に、、
水 :ではお客さんにメッセージを。
数 :ただでさえ人生経験の少ない彼らが無謀な挑戦をしてる。 それであがいている彼らの姿を見にきて欲しいと思います
宮 :ふふふ(笑)・・・と思います。
水 :宮嶋さんは??
宮 :ひどく見苦しいよね。いや見苦しいわけじゃないんだけどでもその見苦しさも含めてそんなかれらの全てを見に来てあげて欲しい。



今回インタビューをさせてもらって、新人と新人担当の信頼の強さをとても感じた。人間対人間でぶつかり合い、何か一つの大きな事をしでかそうとしているその期待感。そして、こんな環境のなかにいた彼らは舞台の上できっと愛情に満ちた演技を見せてくれるのであろうなと、確信した。
インタビュー・文 
     水谷栄介
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