演劇倶楽部も今年で20周年、20期の新人たちが新人公演にむけて6月から厳しい新人訓練を行ってきた。

・・・そして!ついに本番2週間前!!!今年は一体どんな新人なのでしょうか。新人担当として新人と向き合ってきた宮崎晋太朗・尾倉ケント両氏にインタビューを行った。

 

 

インタビュアー(以下:イ) お疲れ様です!今日はよろしくおねがいしまーす

宮崎(以下:宮)尾倉(以下:ケ) よろしくおねがいしまーす 



イ さて、いきなり新人についてお聞きしたいんですが、今年の新人は9人でしたよね?

宮 はい、そうです。

イ 9人は一言でいうとどんな新人ですか?

ケ 乙女

イ 乙女!?・・・ってどんなところが乙女なんですか?

ケ 思考回路だね。 

宮 もうね、全てに表れてるよね。

ケ うん

イ 例えば、恥じらいとか・・・ですか?

ケ とかね。そこから進まなきゃだめだよ。

宮 もう、あれだ!乙女から女性を通り越して肉塊になってほしい。

イ えーと、つまり急激な成長を望んでいるってことですか?

宮 まあ、そんなに変わってないわけではないんだけど、基本はやっぱり唯一男である山田も含め彼女らは乙女なんだよね。

イ それは男が一人で周りがほとんど女だからっていう影響はありますか?

宮 それはあると思うよ。

ケ 稽古場的にもさ、乙女が乙女のままいれてしまうからね。

宮 あれ誰だっけ・・・全日本女子バレーの監督

ケ 柳本!

宮 そうそう!柳本とかさ、周り全部女に囲まれてすごい大変なんだろうなっておもったよ

イ 女性がいっぱいだと大変なんですか(笑)

ケ うーん、水面下では色々たいへんだったよね(笑)

宮 僕たち自身が女性に慣れ親しんでいるわけではないし(笑)

どうしたら効果的に彼女らを導けるのか悩みどころで・・・

イ なるほど。今年は新人担当は二人とも男ですしね。

ケ そうそう

イ それでは稽古場での新人はどう変わってきてますか?

宮 ちゃんとみんなパワーは大きくなってるし、出せる分量は大きくなってる。

  まあ、も〜一歩ね、

ケ もう二歩!

宮 いきたいけどねー。その力の使い方がまだちょっと分かってないかもしれない。

イ 今はどのような感じですか?  

宮 出そう、出そうってところで終わっちゃってるかな。

でも大事なのはさ、出し切ってからじゃない!?まだ出し切れてないよ

ケ そこに乙女がね・・・。

宮 ねえ・・邪魔をする。

 



イ じゃあ、新人さんのいいところは?

宮 まじめだね

ケ 良くも悪くもね

宮 真摯に取り組んではいるんだけどトンガってないよね。

ケ もっと向かってくればいいのに 

宮 それは、発信だしね。俺はこうだから!っていうのがないと埋もれちゃうよ。

遠慮はいらないから、トンガリ君になって欲しいね

イ 今はみんな素直ってことですか?

宮・ケ 素直!!

ケ スペイン人になって欲しいね。こう、ラテンの血をね

宮 俺、結構ラテン系なんだけど。

イ あ!それわかります(笑)

宮 でしょ?音楽がなったらおどりだすからね

(宮崎さん座ったまま踊る)

イ 本当ですか!?

ケ 俺だっていつも歌うたって帰ってるよ

  (ケントさん歌う)

イ ちょっとちょっと!

  じゃあ新人は何系なんですか?

宮 あいつ等もラテン系ではあると思うんだよね〜。楽観主義者だし

ケ イタリア人だ

宮 だから余裕なんだよね。その余裕がいい意味で変わればいいんだけど真摯ゆえに真剣が深刻になりすぎちゃうことがあって、それは違うんだな

イ 沈んだまま浮かんでこない?

宮 そう。止まっちゃって進まない。

 

イ 新人担当ってそんな新人を導く立場ですよね

 新人担当のとしてのプレッシャーみたいなものってありますか?

宮 やっぱり最終的には、僕等が新人をきめてしまうところがあるし、その責任はかんじてるよ



イ 最終的にどんな新人公演にしたいですか? 

宮 公演を楽しむことが出来る新人公演にしたい

イ それは新人自身も楽しめるということですか?

宮 うん。それは絶対。それが実現しない舞台になったら僕らの責任だし。

みんなが楽しいってことが一番大事。

ケ 楽しくなきゃ続かないしね。

  

 

イ 例年の新人訓練と違うところってありますか?

宮 今回僕らは今までの新人訓練みたいな厳しい上下関係を嫌ってしまったんだよね。

イ と、いいますと?

宮 僕らだってそんなに経験があるわけじゃないし、新人担当はすごい人ってわけじゃないよっていう、そのスタンスが例年とは違う

ケ 実際に表現するのは新人であって僕らじゃないんだから、そっちから発信して・仕掛けてきてっていうのは同じなんだけどね

イ でも新人はどっちかっていうと『教えてください』ってスタンスできてますよね。

宮 でもそれって限界があるし。

ケ だから、一緒に足を進められればいいんだけどねー。なかなかそこで足を進めてくれなかったり、なにかを投げ出してくれなかったりするんだよね。

イ どうして例年とスタンスを変えようと思ったんですか?

宮 「考えることのできる新人」にしたいと思ったんだよね

ちゃんと考えたことが新人のうちに行動に結びつくようになるって言うことがすごく大事だと思うから、新人公演稽古中にそういうことを求める。

イ それってとてもハイレベルな要求ですよね  

宮 そう。だからすごく大変だったと思うよ。こっちは問題提起しただけで終わるからね。でも、それが結びつかないうちは無いよっていう。僕等から答えを出さない。

イ 台本稽古の進み具合はどうですか?

宮 まあこの時期になればね。進まざるを得ないんだけどやっぱりまだ遅いよ

  まあそれも僕等が上下関係をなくしてしまった結果なのかもしれないんだけどね。

例年みたく前へ前へって強く前に進ませるのが彼等を成長させるには早いのかもしれないけど、それを僕らはよしとしなくて

 



イ ここまでのお話で、新人訓練前に方針や役割について結構話し合ったのではという印象を受けますが

宮 方針についてはかなり話し合ったよね

ケ 鳥安(注:お店の名前)でね

イ 役割については?

ケ 役割についてはそうでもないんだけどねー

イ 新人担当と新人担当補佐できっぱりわかれてるわけじゃないんですね

宮 うん、でも僕的にはケンちゃんにもっと出てきてほしいけど

ケ えー?いやでもさ、ミヤのやりたいことがすごく明確でよくわかったからそれを尊重しようと思ったんだよ。

宮 まあ、だから僕はとてもやりやすいんだけど

  僕はたまに突っ走ってしまうからたまに軌道修正してくれる人が必要なんだよね

イ なるほど、そこでケントさんが!

ケ こっそり舵取りしてるんです(笑)

宮 僕を立てつつ、ちょちょっとね(笑)

でもすごく支えてくれてると思うよ

イ 内助の功って感じですね(笑)

 


 

イ 演出についてはどうですか?新人公演ってちょっと特殊な演出ですよね

宮 演出はケンちゃんに任せてるんで。

ケ まあ、おれ好みで(笑)

皆 え?! 

ケ うそうそ!冗談です

 まあ台本もね、いつもと違ったテイストなので。例年の新人公演のように万人に受ける感じの話ではないかも。ファンタジーだからね。

宮 ファンタジーは難しいねー

ケ やり方も普通の芝居よりぶわーって広がっちゃうから

宮 何をやればいいかっていう迷いは彼等のなかにはあるよね

ケ でも、一人残らず全員に見せ場はあるから、見て欲しいね  

宮 やっぱりどんなやつでも一瞬でも命をかけている瞬間がないとだめだから。

ケ 生きてく強さですよ。

  ♪ 生きてる強さをください〜

もうね、努力が実ればね、そうたやすく迷わないですよ。

宮 おまえらもっと頑張れ!まだ狙ってるところが低いよなあ。去年の新人担当のインタビューで浅井さんと野崎さん言ってたけど、ハリウッド越えなきゃ!

  大竹しのぶも越えてやれ!!

ケ 俺なんて大竹まことを越えるので精一杯で・・・

イ 私もです。って意味わかんないですよ!

  では気を取り直して、新人へメッセージを。

ケ ちょっと考えさせて・・

(数分後・・・)

ケ 勝手にしやがれ!!

宮 そうだね!勝手にしやがれだね!

  意味は自分たちで考えろ
 

イ 最後に、お客さんにメッセージをお願いします!

宮 だって、ケンちゃん

ケ えー、俺?

イ さあそれではどうぞ!

ケ 新人公演は僕等の4ヶ月が詰まってます。それを垣間見てください。

  今、妖怪大戦争があるけど、あんなの目じゃないです!!

イ おお〜!!

宮 本当にそうです!神木龍之介なんか〜!?

ケ 目じゃないっ!

  こっちの大戦争は3回しかやらないから、見逃したら後悔します!

宮 DVDにはなりませんから〜!残念っ!!

イ 古っ!

ケ こっちの妖怪のほうが絶対おもしろい!!

  本当に目じゃないです!!

  ぜひ見に来てください!

 

 

1時間半にも及ぶインタビューでここには書ききれない熱く語ってくれた二人。

話しをしていて、新人たちと試行錯誤を繰り返しながらここまで一歩ずつきたのだという

ことがよくわかった。私たちも9人が繰り広げる大戦争をみてみたい。いい意味で私たち

の期待を裏切ってくれそうな予感がする。そんな大戦争は今週末・・・開戦!!

インタビューから2週間、彼らがどう変わったか、とても楽しみである。

 

 

 

                 インタビュー・文・写真 /今井理恵・小林由梨亜